塗香は、常温で香る香料を粉末にして調合したお香。古代インドでは、白壇などの香木の粉を身体に塗り、熱冷ましや魔除けとする風習がありました。
“清めの香”とも呼ばれ、手のひらなどに少量とって両手でこすり合わせ、その香りを鼻や口から吸い込んで体を清める目的で使用します。
僧は法衣から出る身体の部分、顔や掌にこれを塗り、身を清め邪気を払います。
本堂の入り口にこれを置き、参拝者が身を清めるのに使う寺院も見られます。また、一般の方が写経をする際に用いることもあります。
香雲堂の塗香は、「特選塗香(とくせんずこう)」「上塗香(じょうずこう)」「塗香(ずこう)」の3種類。どれも良質の白壇を主に様々な天然の香原料を配合してつくっています。
3種類の塗香は、それぞれ香りの趣が異なりますので、お好みの香りをお選びください。また、護摩用の丸香(がんこう)、散香(さんこう)、薬種(やくしゅ)をご用意しております。
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明治~大正時代の塗香
香雲堂では、かつてはガラス瓶に入れて塗香を販売しておりました。店のガラス壜は戦災で全て失い、お客様宅の縁の下で発見された壜が2本だけ残っています。